夫婦をやめたい 離婚する妻 しない妻
南和行 集英社 2021.6.30 253P 1650円
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夫婦をやめたい 離婚する妻、離婚はしない妻 [ 南 和行 ] 価格:1,650円 |

著者の南和行さんは弁護士さんということで、弁護士の立場から、夫婦関係に悩む人たちへ
法律の知識をアドバイスしたり、弁護士からのメッセージを書かれたものです。
- 総合オススメ度:★★☆☆☆
- 基本情報:★★☆☆☆
- 読みやすさ:★★★☆☆
- 説明のわかりやすさ:★★★☆☆
- この本をオススメしたい人:いろいろな夫婦間におけるトラブルの例を知りたい人
- この本に不向きな人:離婚に関する知識を得たい人
この本は19人の例(実例ではなく想像上の設定)を基に、
対話やメッセージ形式で、法律的知識を綴っているという本です。
正直、タイトルと表紙の絵から想像する内容とは異なりました。
載っている19例は、
もちろん、ない話ではないですが、”少数なのでは?”と思える設定が多く、自分に必要ないと感じるものが多かったです。
多くの人に共通して起こる事柄・・・というよりも、19例で離婚に関する法律的な説明を全て盛り込んだ・・・というように感じました。
- 結婚後に夫婦で養子となったときの相続の話
- 婚姻中に別の男性と関係を持ち妊娠出産し、子どもが無戸籍になった
- カルト集団にのめり込んだ
- 同性婚
など、珍しいと思える設定を例にし、法律的なことをふまえてアドバイスしてくれる・・・というような本でした。
何冊も本を読みましたが、こういった例は見なかったので、実際に似たような状況に置かれている方には指南書になるかと思いますが、これだけではやはり足りず自ら法律家への相談が必要になるでしょう。
もちろん、よくある
- 夫が不倫し、相手の女性が妊娠した
- 義理の両親との折り合いが悪い
などもありました。
最後の「おわりに」を読み、このようなことが書かれていました。
著者の南さんは同性愛者で、10年前に同姓のパートナーと結婚式を挙げたそうです。南さんはパートナーとずっとふたり仲良く暮らしている・・・ということでそれは何よりのことです。
「離婚」に悩むことが出来るのは、
ふたりの関係をしっかりと守ってくれている結婚制度があることの裏返し
なのだそうです。
法律上の同性婚がない同性カップルの結婚生活は、お互いが「結婚している」と思っていることだけが支えなのだそうです。
確かに考えてみればそうです。
私の離婚は法律に守られていました。
法律にのっとっていろいろな決めごとをすることが出来ました。
それを有り難いことなのだと思わなければならないのだと思いました。
ただ・・・結婚制度があったからこそ、その制度で私を縛り付けられたのだとも考えられ、制度が良いものなのか悪いものなのかわからなくなりました。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
akari