今回紹介する本は、
捨てられる男たち
奥田祥子 著 SB新書 2021.6.15 230P 990円
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捨てられる男たち 劣化した「男社会」の裏で起きていること (SB新書) [ 奥田祥子 ] 価格:990円 |
わりと最近出版された本です。
”捨てられる”という言葉が心に響き、さらに帯についている、
というフレーズが気に入り、手に取りました。
私の評価です
この本は、
男たちが陥る無自覚パワハラに焦点を当てたものです。
著者が数名の対象者をパワハラ・セクハラ・モラハラに分け、10年~20年に渡り取材したものです。
長いスパンの取材だからこそ得られた本音などが詰まっていると感じました。
私が最も興味があるのは、「モラハラ夫」の項なので、こちらの感想を中心に書いてみたいと思います。
例①
モラハラを妻にしたせいで、妻から暴力を受けるようになった男性
妻が出産前から父親口座に参加するなど、積極的に育児に参加しようとしていたAさん。妻が産休も最低限のみ取得。時短申請もせず、仕事も懸命に取り組んでいた結果、妻が先に出世。
そこが溝になり、イクメンの「ふり」をするようになる。家庭が心安まらず、職場のように感じ、妻に対して冷たい態度(=モラハラ)を取る。
これ、男性側からのみの取材で出来ているので、奥さんの話を聞くと、話はだいぶ変わってくるかと思います。
それでも伝わってくるのが、この方の奥さんは育児・家事・仕事、全てに全力投球で本当に忙しく大変だったであろうということ。
なのに、子どもは妻になついているが
”自分のせいではない”
”会社が男性の育児に対して理解がないからだ”
などと言っています。
私とは全く状況は違いますが、こんな男性「捨てられて」当然です。
妻からしたら、ろくに育児も家事もしないのに、仕事だって出来ずに昇進しない。
===だったら要らない。
となると思います。その上、モラハラだったら尚のこと。
そんな当然の結果を、男性の肩を持つように書いているのでこの著者は男性なんだ・・・と思っていたくらいです。
最後は「これからは夫婦の時間を楽しみたい」なんて呑気なことを言っていたらしいですが、
もっとはっきり言ってあげないとダメだと思います。
奥さんは捨てる準備どんどん進めていると思います。
最終章は「誰も捨てられない社会へ」
理想が多すぎます。
”夫婦関係を前向きに捉え直せば、モラハラは食い止められるのではないだろうか”
誰に向けたメッセージですか?
モラハラ人間は無自覚です。
そんな人が自分を省みず、夫婦関係を捉え直したところで悪者は配偶者のみにいくでしょう。
”無自覚ハラスメント”を引き起こすことのない良好な関係を築くは、価値観の違いを受け入れ、相手の立場に立って理解する”
だから、誰がそれをするんですか?
モラハラに悩む妻・夫はとっくにやっています。
そんな生ぬるい理想論は聞きたくありません。
もっと加害者に厳しく伝えてほしかったし、
被害者にとってスッキリする内容にしてほしかったです。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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akari
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